「自分」とは、とても近いようで、実はいちばん遠い存在なのではないかと思う。
よく分かっているようで、いちばん理解しがたく、向き合いやすいようで、いちばん目を背けたくなる。
そんなとき、ふと「他者」に目を向けてみる。 他者が見つめる世界を見つめようとしてみる。
すると気づけば、今までには見えていなかった自分が見えてくる。新しい自分が生まれている。
そしてふと気づく。誰もがマジョリティでありマイノリティであり、傷つけられることもあれば、傷つけることもあるのだと。
これは、異質な他者たちがめぐりあったことで生まれた、特別なようで、私たちの周りにもきっと溢れている物語だ。