全体的にトーンが平坦・平熱に近いのが気味悪くて、観終わってうんうん唸ってふと気づく。
これはディストピアの中でシンギュラしたAIに打ち勝つために同じだけの武装を試みた時代も、愛こそがよるべになると豪語した時代も過ぎ去って、デジダルネイチャーにほぼすべて取り込まれて"生き残った"人類の姿を描いてるんじゃなかろうかと。
そう考えると仲間が死ぬことに村人が全然驚いてないのも、主人公にヒロインが惚れた描写が弱すぎるのも、救世主が現れて希望が見えてから発熱するまでに時間がかかるのも納得がいく。
そうじゃないとしたら作り手の「感情の劣化」が進んでるパターンだけど、それはそれで皮肉が効いてて面白い。