だいき

斉木楠雄のѰ難のだいきのレビュー・感想・評価

斉木楠雄のѰ難(2017年製作の映画)
2.5
2017年映画125本目。

僕の名前は斉木楠雄、超能力者だ。

正直なところ、映画として描く必要性を全く感じられなかった。
くだらないことを本気でやる姿勢は素晴らしい。
しかし、斉木楠雄は漫画やアニメだからこそ成立する作品であって実写化は少し無理があるのではないか。
作風や演出の問題もあるが、斉木楠雄が楠雄を演じる山崎賢人にしか見えない。
そのため、映画の中の世界に引き込まれず、現実の世界に引き戻されてしまう。

『銀魂』に続き、橋本環奈の可愛さを逆手に取った描き方も良い。
しかし、如何せんしつこい。
顔芸が面白いのは最初の一回、せめて二回までであって、何度も何度も同じことをされると笑うどころか腹が立ってくる。
これは橋本環奈の顔芸に限ったことではない。
本作のギャグはほとんどが繰り返しで行われるギャグで、原作未読だから分からないが、少なくとも実写化でウケる笑いではないように感じた。

ギャグ漫画であり、人と人の関係が描かれる。
友情を感じさせるから原作は面白く、本作にはそれが薄かった。
原作が元々持っている面白さがあるから、バランスは取れていたが、結構スレスレのラインだと思う。
本作を、斉木楠雄と同じように終始無表情で観てしまった。
こんなにもギャグが盛り込まれているのに、一切笑えなかったのは楠雄に超能力で操られているに違いない。
一層のこと超能力で本作を観る前に戻してくれ。
だいき

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