すとんこ

WE ARE Xのすとんこのレビュー・感想・評価

WE ARE X(2016年製作の映画)
4.0
ハードロックバンド「X JAPAN」の、バンドの成り立ち、メンバーの解雇、世界進出、洗脳、バンドの解散、友の死、再結成、ロックの聖地・MSGでのライブなど、劇的に駆け抜けた軌跡のドキュメンタリーって話☆

わたくしが中学生の時、世の中は空前のバンドブームでした。そんな時期に出会ったのが「X」のアルバム「BLUE BLOOD」。狂ったように毎日聴きまくり、腕を頭上でクロスさせ、「えぇーくすっ!!」と絶叫しながら跳び跳ねていました。アホでした。
以後、彼らの活動を追いかけることはなく、「X JAPAN」と改名したり、冒頭で述べた数々のスキャンダルを横目で見る程度の距離感で認識してました。

そして、本作公開を機に、YOSHIKIがいろいろとバラエティー番組に出演し、今まで語られることのなかった自身やバンドのエピソードを語っている姿を見て、本作に強い興味を抱きました。

海外進出した際に、英詞の発音に苦労するTOSHI。やがてストレスは頂点を迎え、YOSHIKIとの関係も劣悪となり、やがて出会った信仰宗教の女性が心の拠り所となっていく。洗脳され脱退を決意するTOSHI。彼の脱退=解散という結論を導き出すYOSHIKI。
解散コンサートが開催され、解散の原因を作ったとファンの敵意が自分に集中していると感じるTOSHI。なんとも切ない。

本作で公表された事柄は、すでにファンではなかった自分にとっても衝撃的で、件(くだん)の洗脳騒ぎ然り、満身創痍の体でドラムを叩き続けるYOSHIKIや、失意の中自らの命を絶ったHIDEなど、華やかなステージ上の姿とはうらはらの生々しい姿に愕然としました。

そして、彼らの演奏する楽曲の素晴しさを再確認し、「彼らが英語圏で生まれていたなら、世界で最も売れたバンドになっていただろう」という証言からも、改めて「X JAPAN」半端ねぇって感じた一本(* ̄ー ̄)☆
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