しちみ

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのしちみのレビュー・感想・評価

3.2
好き嫌いがハッキリと分かれそうな映画。
映画館で見たら自宅で見る5倍くらいは感情揺さぶられたと思うしもっと評価が高かっただろうなと思います。大スクリーンの中で都会や人並みの映像、優しく聞こえる詩的なナレーション。ほどよく意味が分からない感じと大して何も起きない(恋愛映画なのに手すら繋がない)ところが逆に趣があって良かったかも。

ところどころで演出される右側しか見えない画角がまさか本当に左目が見えないのを再現してたとは!と驚いた。この手の表現には毎回脱帽する。池松くんから見た世界と池松がいる世界での写り方の違いがオシャレで良き。

くだらないことや毎日耳にするニュースやらをたくさん思い浮かべて考えて最後にバンッと浮かんできた"会いたい"には不覚にもキュンとしました。

周りからも自分自身ですらも自分のことを受け入れられなかった男と受け入れられることを拒絶してた女の運命なのか、偶然なのか、必然なのか、どれともいえない出会いが2人の人生を少しずつ変えていく。

最後、お互いがお互いにずっとずっと誰かに言って欲しかったであろう言葉を言い合ってるのがとても印象的で何も起こらない映像の中でめちゃめちゃ恋愛の要素を感じました。笑
しちみ

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