スーパー傑作だった。こういう作品があるってだけで良い。好き。アトミックブランド然り。
単純に脚本が良かったのかもしれない。それに加えてこのトーンで抑えて仕上げたのも満点。
信用を得るためという都合が良すぎるが故に、これ見てて観客としては、ドミニクどっちにも転べるようになってるが。だからこそドミニクのエモーショナルが追求される。後半行くまで、ドミニクの心境がずっとわからなかった。ジェニファーローレンスが凄腕のイケイケで冷たいスパイを演じるのかと思ってたら、そんなことなくてとても仕事に忠実で微妙に温度感のある冷たさなのよ。思ってたより中立的。困惑した。ドミニカも途中までずっと困惑していたんだ。言っても強制的にここまで来たから。
ラストは、ある種ドミニカがモグラになったとも言える。コルチノイ将軍がドミニカに告白したかは矛盾するが。だって叔父をモグラに仕立てる作戦がいつから、、。いや最初からその作戦でモグラは誰でも良かったのか?
叔父のドミニカへのラストの頬へのキスシーンもかなり動揺する。
叔父とドミニカとの抑圧された関係性がきちんと明らかに提示される良い結末の展開だった。
裏切りのサーカスまで行くとしんどいけど、ブリッジオブスパイも斜に構えすぎ、このバランス感のスパイものが良いのかもしれない。
面白かった。