いくらさん

ANTIPORNO アンチポルノのいくらさんのレビュー・感想・評価

ANTIPORNO アンチポルノ(2016年製作の映画)
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処女なのに、売女
自由なのに、奴隷
この国の女は誰も自由を使いこなせていない

性的な消費が事実としてあるにも関わらず、性を下品で汚らわしいものとして蓋をするチグハグさ。女性として消耗している反面、無意識にそれを利用している愚かさ。

生きていくことは、正しい間違いが全て表裏一体でどれが正しいかなんて分からない。気づけば世間のルールや価値観のレールの上を歩いていて、こんなの私の人生じゃないと叫びたくなる時もある。

女性という性を受けたことは喜びであり、恥でもあり時々そのどうしようもない矛盾が気持ち悪くなる。出口はこの先もずっと分からないけれど、私はこの性の気持ち悪さとこれからも付き合い続けていかなければいけない。
いくらさん

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