Foydou

否定と肯定のFoydouのレビュー・感想・評価

否定と肯定(2016年製作の映画)
3.5
ホロコーストの否定派と肯定派の法廷劇を描いた作品。事実に基づいており、裁判記録をすべて調べて流れや発言を忠実に再現し、法廷でのやりとりは一言一句、公式記録にあったものだという。

デボラの視点で描かれており、専門的な話も少なく説明も多いためわかりやすくなっている。決して華やかではないが、これだけリアルに寄せながら法廷の攻防をスリリングに描いており、飽きずにみられる。

アーヴィングを演じるティモシー・スポールは見事に憎らしい役を演じきっていたし、優秀弁護団のアンドリュー・スコット、トム・ウィルキンソン、ジャック・ロウデン…いかにもオックスブリッジ出といった感じで良い。弁の立ち方も広範な調査も、とてもかっこいい。
マーク・ゲイティスまで出てきてびっくり。

ジョギング中、デボラが何度も見上げる銅像はチャリオットに乗る戦いの女王ブーディカの像で、ローマ帝国の侵略軍に対して民衆の先頭に立ち上がった伝説のケルト人女性、らしい。
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