マリッカ

否定と肯定のマリッカのレビュー・感想・評価

否定と肯定(2016年製作の映画)
4.0
見応えのある作品でした。
しかし、欧米ではこういうのが裁判になって注目されるというのは非常に興味深かったです。

歴史家にとってゾッとする裁判、というセリフがありましたが、その通りですね。歴史家だけじゃなく、研究者にとって身の毛がよだつような話です。
自分もその世界に足を突っ込んだのでわかるんですが、恐ろしいと思います。論文とか本は緻密に書かないと足元救われますし、その責任が伴うもの。
デボラさんはちょっと感情的になりすぎるところがあるので、気持ちはわかるけど、歴史家として、研究者としては冷静にならないといけないですね。
勉強になりました。

事実に忠実なので、映画としては面白いかどうかは…どうかな。
山あり谷ありではないです。わりとすーっとすすむかんじでした。回収されてない部分もあります。でもこれはそれでいいと思います。

しかし、原告の男はヤバすぎる差別発言を普通にするので、ほんまにびっくりしました。ハ???って感じでした。何十年話し合っても分かり合えないと思います。
マリッカ

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