りんごあめり

くるみ割り人形と秘密の王国のりんごあめりのレビュー・感想・評価

3.8
(2018年12月鑑賞)
私は「くるみ割り人形」を聴くといつも浅田真央ちゃんを思い出す。シニアデビューしたその年のGPファイナルでいきなり優勝してしまうという衝撃は今も忘れない。この時、真央ちゃんは15歳。フリーで使用していた曲が「くるみ割り人形」だった。

まだ子供のような真央ちゃんが、その可憐な姿からは想像もつかない圧倒的なスケーティングで世の中に強烈な印象を与えた姿が、同じくこの映画であどけなさが残る中、圧倒的な美しさと瑞々しい演技を披露したマッケンジー・フォイちゃんの姿とも重なる。(お母さんを亡くしているという境遇も真央ちゃんとクララでは共通している)

前置きが長くなてしまったけど、「くるみ割り人形」は名曲中の名曲であり、原作やバレエの世界観から人によってイメージや世界観がすでに確立されていたりするので、映像化はかなりハードルが高い。それでも、新たに生まれたこの『くるみ割り人形』は元々のイメージが強い、童話としてのファンタジー、バレエの世界観などをしっかり描く。美しい映像、音楽、衣装はもちろんのこと、劇中の一流のダンサーによる本格的なバレエには思わず目が釘付けになった!

キーラ・ナイトレイがあんな上ずった声のキャラになっているのも新鮮だったし、見どころを上げればキリがないけど、逆にそれ以外で印象に残るキャラがあまりいなかったことが少し残念だったかな。あとは、「くるみ割り人形」の世界観に違和感を感じたり、ディズニーのプリンセス映画ということでラブストーリーを期待していた人にはちょっと物足りないかも?

クリスマスや年末年始に観るにはとてもぴったりの映画だと思います!
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