原作派の人間ですがこの映画も素晴らしく良いんです!だけど全員小説を読め。
⚠︎ここから先はもはやレビューではございません。ネタバレの嵐かもしれません。いや、私の愛です。
この映画の空気感は原作そのもの。そうです、儚いんです、とてつもなく儚いんです。だけど強さや危うさいろんな色を持ち合わせてる作品です。
さくらは強くて、けど実は見えないところで寂しさや弱さを持つ女の子。
一方仲良しくんは弱そうに見えるけどほんとは自分を持っていてブレない男の子。
この2人はお互いに向こう岸に立っているような存在なんです。簡単には向こう側には行けない、お互い相手のようにはなれない。
そしてさくらはすい臓がんを患っています。すい臓がんといえば見つかった時にはもうすでに手の施しようがない怖い病気です。
なので彼女は最初から"もうすぐ死ぬ"という宿命を背負っています。
しかし仲良しくんは"いま死ぬわけではない"と信じていました。
ですが最後には思わぬ形でこの世から去ってしまいます。
納得がいかないかもしれませんがこれは作者からの 家族や身近な人、もしかしたら自分自身の命は必ずしも明日生きれるとは限らない。いまこの瞬間を大切にすることが人生において重要なことだ。 というメッセージのように感じれます。住野よるさんの作品はメッセージ性が強いものが多いんです…!
そして映画の序盤から登場していたこの作品の題名でもある「君の膵臓をたべたい」はさくらが最初言っていた"その部分を食べると自分のその部分が良くなる"という意味からどんどん2人の中で変わっていきます。
「君の爪を煎じて飲みたい」
いや、
「君の膵臓をたべたい」
仲良しくんは最後のメールでこうしてさくらにメールを送ります。(映画ではカットされてます)
もうみなさん分かりますよねTT
さくらの死から1ヶ月後にやっと仲良しくんはさくらの遺影に手を合わせます。そして約束していた共病文庫を読みます。
原作ではこの文庫の最後に遺書が書かれているんですがそれがそれがもう、涙腺崩壊パラダイスですよ。
そして映画でもあったように遺書の中でさくらは仲良しくんに対して 君の膵臓をたべたい と書いています。お互い想っていたことは同じだったんです。
さくらは仲良しくんに、仲良しくんはさくらになりたかった。お互いに憧れを持っていた。けどなれないということも分かっていた。相手には恥ずかしくて直球には伝えられなかった。だから 君の膵臓をたべたい と表現した。それが精一杯の表現だった。
仲良しくんは自分と同じことをさくらが思っていたことを遺書を通して知ります。
そこで自分が最後に送ったメールをさくらが見たのか気になります。お母さんに頼んで見せてもらうんです。
さくらは自分がそう思っていたことを知ったのかどうなのか、見ないままこの世を去ったのか。
お母さんから受け取った携帯のメール履歴には既読の跡。さくらは仲良しくんの思いを受け取っていたんです。そして駆け足で仲良しくんの元へ向かっている途中に死んでしまった。
さくらはすごく嬉しかったと思います。最初は素っ気なかった仲良しくんがそう思ってくれるようになったことはさくらにとって生きるということを感じれたんじゃないかなと、そんなことを思ったらほんと泣けますよね……
書いてたら訳分からなくなったのでこの辺でやめます。私の愛伝わりましたかね……もうすぐしたら劇場アニメ版もでるんでみんなでキミスイ愛でましょう
はぁホント浜辺美波さんの透明感には頭上がらないですよね