個人的に黒人俳優さんの中で結構好きな2人
マハーシャラ・アリと、ジャネール・モネイが夫婦役ってところ
観ていて凄くワクワクした(^ω^)
主人公の男の子が大人になるまでの成長過程を
たった3つの大きなカテゴリとして分けて描いているのにも関わらず
端折っている感や、雑な感じは一切ない。
逆にその、描かれていない部分の時代を
観ている側にしっかり想像させるというか
ちゃんと繋がるように描いてくれているから、観ていて違和感は一切無し。
個人的にはマハーシャラ・アリの登場時間を
せっかくだからもっと長くしていただきたかったなー(笑)
でも結局この映画は、彼が幼少期の主人公に話していたこと
『誰に何を言われようと、自分の人生は自分で決めろ』
みたいなニュアンスのセリフが、最後の最後まで一貫していたメッセージ性なのだと思った
ただの「純愛映画」と捉えることも出来るが
「黒人差別」「薬物」「同性愛」…
いろんなメッセージが暴れることなく綺麗におさまっている。
それは、セリフが少ないという事もあるかもしれないが
カメラワークや放題タイトルでもある「ムーンライト」月の光が
時たま綺麗な映像として映し出される、その落ち着いた雰囲気そのものの影響でもありそう。
監督と脚本家が、この映画の舞台の出身らしく
実際に親が麻薬中毒者で、なおかつ育児放棄をしていたとのことで
私がもし、監督や脚本家の立場だったら
こんなに綺麗に全てをまとめ上げることは不可能だったなーと
有り得ない想像を勝手にしては、観終わったあとの余韻に浸っていた。
「映画」として観ると、特別感動もしなかったし
また観たいとも特に思わないけれども
ストーリーのまとめ方も、様々なメッセージのまとめ方も、映像美も、カメラワークも
全部が綺麗にまとまって良く出来ているなーと思いました。