映画の味方あっつマン

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章の映画の味方あっつマンのレビュー・感想・評価

3.3
美しい海辺の町・杜王町に暮らす高校生・東方仗助は、「スタンド」と呼ばれる特殊能力の持ち主。仗助のスタンドは、触れるだけで他人のケガや壊れたものを直すことができるというものだった。一見すると平和に見える杜王町では、このところ変死事件が続発していた——。

本作の漫画原作は既に読んでおり、思い入れもそれなりにある作品だ。やはり、原作を先に読んでいると、どうしても評価は原作に引っ張られてしまう。

本作の監督、三池崇史はこれまでも、「クローズZERO」「テラフォーマーズ」「土竜の唄」「逆転裁判」「無限の住人」「忍たま乱太郎」などなど、実に多くの漫画、ゲームの実写映画化を手がけてきた監督だ。

三池監督は、「クローズZERO」のように評価が高い作品もあれば、「テラフォーマーズ」のように大バッシングされている作品もある。ジョジョ四部は、クローズのような不良要素もあり、テラフォーマーズのような能力バトル要素もあり、どちらに転ぶのか見当がつかなかった。

ちなみに本作は当初ジャニーズを俳優として起用する予定であったが、原作者の荒木飛呂彦の強い反対により、最終的に山崎賢人に落ち着いた。この山崎賢人も、「斉木楠雄のサイ難」「四月は君の嘘」「オレンジ」「一週間フレンズ」などなど、漫画原作の映画に多数出演してきた実績がある。

成功も失敗も含めて漫画の実写化の経験値が高い二人が作り手と演者として携わっているためか、そこまで外さず、安定感はあった。

三池監督は「テラフォーマーズ」の失敗から学んだのか、今回はけっこう原作に忠実で、スタンドバトルは見応えがあった。彼は「反省すると強い」タイプなのかもしれない(※この元ネタのセリフを言った音石明は、実写版の続編に出なさそうだけど……)。

DVD視聴で3部作の最後まで観ようと思うが、、、続編の続報はまだない。。スペインロケにコストがかかって大赤字だったらしいから、立ち消えもあるのかな。。

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ちなみに、漫画の実写化は、大バッシングされることが多いのに、どうしてこんなにも乱発されているのか。

それは、ゼロから作るオリジナル作品よりも企画コストを抑えられて、それなりに回収できるからだ(※バッシングする人も映画を観てくれているお客様なので)。

また、企画が通しやすいという理由もある。原作ファンと俳優ファンの数を用いた予想動員数の積立は、分かりやすいだろうけど。。