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スウィート17モンスターの39のネタバレレビュー・内容・結末

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

なんという愛すべきこじらせ青春映画!

周りは敵ばかりで、自分のことなんかみんな分かってくれなくて、しかも自分さえも自分のことが分からなくて……ってそういう時期ありますよね。
映画を観てて、ネイディーンの周りの人たちはみんないい人達だな。1番の悪役はネイディーン自身だな。と思ったところでハッとした。
17歳の思春期の頃って、周りが敵なのではなくて、自分自身が"モンスター"だったのか!みんなが気にかけてくれるその優しささえ疎ましく感じてしまうのは自分が"モンスター"だからか!!
多くの人はタイトル見た時からそう分かってたのかな……だとしたら恥ずかしい。
そして、自分がネイディーンのように卑屈になっていた時期はやたら周りの人たちを疎ましく感じていたけれど、この映画の人達のように支えてくれようとしていたのか〜などと、過去を振り返り余計に恥ずかしくなった。そんなこと、初めて気づいた………愚かでした……。映画、観てよかった…。
原題のThe Edge of Seventeenも素敵なタイトルだけど邦題も素晴らしい、ということを映画観終わって気づけてよかった。

あとネイディーンはなんだかんだ大人ですよね。きっと17歳の女の子だったらニックに流されちゃう。流されてもそれでいいや〜となるところ、ネイディーンはアーウィンの方を向く。
ちょっとダサくてあまり冴えなくて、でもアーティスティックな才能があってお金持ちで優しくてユーモアのセンスもある……今の私からすると、「完璧な男!」と拍手を送りたくなるが、10代はニックみたいな危ないかんじに惹かれちゃうんですよ。大体。

監督・脚本のケリー・フレモン・クレイグは若くて美しくてビビったけど、アーウィンのキャラクターを観ていると、「あ、この人も相当こじらせてきたんだな〜」と分かってしまってニヤニヤしちゃう。今後の作品が楽しみ。
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