初めは思い出を共に蓄積していくのが何よりも幸せだったのに、いつからそれを食いつぶすようになってしまったのだろう。
どうやら男女の会話、男側からのPOV視点。
手元にいるハムスター(?)が何の象徴なのか、考えながら観ていくことになるのだけれど、その種明かしが単なるアトラクションに終わらず、何重にも配された視点の切り替えが鮮やかで唸る。
ハムスターを撫でる動作は、そのままそういうこと…
そして愛すべきものと憎らしいもの、という相反もまた重なりあって…
そしてタイトルに返ってくる。
観ているこちらも、まさに「視界が開ける」思いで、目の前にあった薄衣のベールがはらはらと落ちていくよう。
この、ハーンこんなの俺だって思いつけたワ、とか思えつつ実は「絶対ムリ」という絶妙なアイデアのバランス感覚、世界に対する解像度はPIXARの諸作を思い起こさせたりする。こんなビューの目がほしい。
『マイリトルゴート』と同じく、公式YouTubeチャンネルで公開されている作品。7分ちょっとのショートアニメだ。
もし、わたしの時間を7分切り取ってあなたに渡せるとするならば、迷うことなく「これ観て」って言いたい。
https://youtu.be/JhsRjAPZ6eQ