作り手のドキュメンタリー的な作りの上手さが際立つ。
前半のぼんやりとしか入ってこないメッセージが後半になって自分以外の他者に渡ってはじめて本来のメッセージが動き始める。
映画を観終わってこの動きを考える人がどれだけいるだろう。
愛らしい老夫婦の生活?だけが記憶に残るだろうということは夫婦の生活が終わることでひんひん泣く周りの人達の存在を感じたときに残念ながら確信してしまう。(イジワル)
でも実生活を省みてみるとどうよ?
老夫婦を扱っているからには死は避けることの出来ないより一層身近な出来事。
全く自分の生活とはどこか別な物語と思って観ている。
そこを見越した作り手の視線に畏れ入る。