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ブルー・ジェイのGASSのレビュー・感想・評価

ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)
4.0
また映画を観て泣いてしまった。
良い話だ。

20年前に別れた恋人同士の偶然の再会。
2人は昔を懐かしみながら思い出話に花を咲かせる。
あれほど愛し合っていた2人が何故に別れることになったのか。
それは2人の会話から徐々に判明していくことになるが.......

登場人物はほぼ2人だけ。
舞台もほとんど変わらず、2人の会話だけで話が進んでいきます。
こういった作品というのは、いかに会話が魅力的か、伏線がどれほど仕組まれているか、そしてその伏線の回収の仕方、ラストシーンの演出などが肝になると思うのですが、個人的な好みにバッチリとあったのか、全てが素晴らしかった。

2人の会話は洒落ていたしずっと聞いていたくなった。
演技も自然で、付き合っていた頃は本当に愛し合っていたんだなってことがすごく伝わってきました。
だからこそ2人が別れた理由が気になってくるが、それは最後までわからないようになっている。
終盤にその理由が分かった時、そして迎えるラストシーンを観たとき、この2人に共感出来るかで大きく評価の変わってくる作品だと思います。
私はとにかく切なくて切なくて、胸がギュッと掴まれたような気持ちになってしまいました。

昔付き合っていた人との偶然の再会なんてしたことが無いけど、実際に会ったらどんな気持ちになってどんな行動をするんだろうな、自分は。
人生というのは人それぞれ、この世に1つしかないもの。
だからこそ後悔は出来るだけしないように生きていきたい。
そんな前向きな気持ちにさせてくれる作品でした。
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