ササキ

退屈な日々にさようならをのササキのレビュー・感想・評価

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)
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縁側で並んで座っているときにフレーム外の遠くの学校から吹奏楽部の音が聴こえてきて空間だけでなく彼らが過ごした時間までもが広がってくれてああゆうさりげない演出は良い。

パンを食べる場面で画面が黒くなるのが何故だか心地よい。男の死を看取る女としての松本まりかも良い。けれどその後、男の兄弟や幼馴染に「死んだって知るまでは生きてたんですよね?」「あたしのなかにはもういないからあなた達が羨ましい」と語るがその思いの切実さがあの演技では伝わらずこの場面で一気に話が嘘に見えてしまった。死ぬことは認めたけど死んだことは認められなかったという感情を語るには台詞で語りすぎなように思った。

最後、みんなでクレーン動いたわ〜ってなるけど、その中に殺人犯した女がいることを軽く扱いすぎではないだろうか。
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