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The Eyes of My Mother(原題)のizuのレビュー・感想・評価

The Eyes of My Mother(原題)(2016年製作の映画)
3.5
元外科医の母から解剖学を教わる少女フランシスカ。人里離れた農家。
ある日家に1人の男が訪ねて来る。その男は「トイレを貸してほしい」と言うのだが、家に入れた瞬間豹変。その男は少女の母を殺してしまう。
帰って来た父親に男は捕えられ納屋に閉じ込められる。
月日は過ぎ、フランシスカは大人になり父は他界。しかし、フランシスカは男の目と声帯を奪い未だに監禁し続けていた...。

全編モノクロ、そして画がとても綺麗。静か。

作中で何人かが死ぬけど直接的な描写はほぼなく、モノクロなため血も然程衝撃的な要素でない。
が、フランシスカの狂気が凄い。
何故殺さないのか?何故一緒に居るのか。

見てわかる通り(いや、私の考えにはなるんだけど)フランシスカは孤独をとても避けているようで、父が死んでからも死体は処理せず一緒に寝たりお風呂に入れる。
そして目と声帯を奪った男とも「友達」として一緒に居続ける。父の死体といちゃつく思わぬネクロ要素に萌え。
一応フランシスカの母をぬっ殺してるとはいえ、ここまでされてると正直可哀想。「なんで生かされてるんだろう」って気持ちが拭えないと思う。

ネタバレになるのでこれから先は言えないけど、静かで淡々と進行していくわりにはフランシスカの狂気と画の綺麗さに見惚れてしまう内容だった。
どこでそんな人間になってしまったのかは謎だけどとにかく孤独が嫌だったんでしょう...。

ハマる人はめちゃくちゃハマりそうだけど私には’’普通に面白い’’くらいでした。
後半の展開もめちゃくちゃ分かりやすいし面白いので、これは未公開ホラーに踏み込むような映画として非常にオヌヌメ。

視聴 2023年8月24日
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