ひろパパ

続清水港/清水港代参夢道中のひろパパのレビュー・感想・評価

4.2
ラピュタ阿佐ヶ谷の轟夕起子特集にて。太平洋戦争前(1940年)の古い映画だが、とても面白かった。前知識なしだったので、てっきり普通の時代劇だと思って見たら、いきなり現代の舞台から始まり、森の石松の舞台監督(片岡千恵蔵)がタイムスリップして森の石松になってしまうという奇想天外な展開。片岡千恵蔵も志村喬も沢村国太郎もとても良い。「江戸っ子だってねぇ」「神田の生まれよ」「呑みねぇ、呑みねぇ、寿司を食いねぇ」という有名なやり取りや、浪曲師・広沢虎造の浪花節が耳にとても心地良かった。それにしても、このころの俳優はセリフ回しがとても上手く、正に「役者」という感じ。若き日の轟夕起子もさすがの可愛さだった。こういう昔の日本映画を見ると、戦前の日本に対する見方が変わってくる。
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