映画おじいさん

フロム・ノーウェアの映画おじいさんのレビュー・感想・評価

フロム・ノーウェア(2016年製作の映画)
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もしこんな良い作品が無冠だったら東京国際映画祭なんてなくなってしまえ!と思ったんですが、これってコンペティション作品ではないんですね。ははは。とにかく最高でした!

いろいろと素晴らしいシーンばかりなんですが、特に、合理主義なルー・テーズ似の弁護士とドミニカ移民でDV被害者の女の子の面談シーンで泣かない人はきっと人でなしです。大家の家賃取り立てシーンにも心揺さぶられました。もちろん職質する警察官にも。

最近の邦画では普通の人の「心の闇」を描くのがトレンドのようですが、あらゆる面で先進国であるアメリカ映画では普通の人の「心の光」にスポットを当て始めていることが分かります。こういう映画こそ今の時代に必要なのでは。今さら心の闇なんてもうダサいでしょう。

日本でも移民問題が身近というか周知されてきた今、一般公開を切に望みます。大傑作。