「良くも悪くも無難に撮っていた」
斎藤工の長編？初監督作品。
どのような作品を撮るのか気になったので鑑賞。
良い意味でも悪い意味でも無難な作品だったという印象。
洋邦画の何処かで見たような風景や構図、音楽の使い方や台詞回しで構成されている。そういう意味で、彼らしさがどこにあるのかがわかりにくかった。
ただ、既視感の多い作品だけど嫌味な感じもせず、最後まで役者の演技をしっかり魅せてくれるのは俳優をしている彼の良さな気がする。
キャスティングも私好みだった。
斎藤工本人も含め、俳優の演技に助けられた作品であるので、監督斎藤工の手腕はこの作品では測れない。
夫・父として人生を全うするのか、人として生き抜くのかという選択の物語だと感じた。
夫・父としてはクズな男が、実は外では他人思いの仁義に厚い男だった。
よくあるような話だが、実際にこんな親父がいたら私は嫌いだろう。
ただし、なんだかんだで自分の父親である。主人公兄弟も父が人として正しい道を選択してきたことを知って嫌いにはなりきれなかった。
これから父になる弟の葛藤が高橋一生の細かい表情や目の動きの演技から伝わるのは良い。星3.5
