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マイ スキニー シスターのsasamiのネタバレレビュー・内容・結末

マイ スキニー シスター(2015年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

フィンランド映画の音楽が好き。ステラの視点から拒食症の姉、疲弊する両親、魅力的な男性コーチ、マセた同級生とボーイフレンドたちを淡々と描写する。才色兼備な姉への憧れと嫉妬(としてしまうと陳腐だけど)はカーチャの特殊な境遇を抜いたとしても普遍的な兄弟姉妹、あるいは人間同士の関係な気がする。優れたフィギュアの才能のため両親からたくさんの賛辞をもらう姉は誇らしくもあり、また手の届かない、目の上の瘤的なところもあるだろうし。ふたりは仲の良い姉妹であるからこそ、思い詰めたカーチャの態度にステラは傷つき、そんなカーチャばかりを目にかける両親にも傷つき、しかし愛する姉のためにしっかり行動するステラはいい子なんだろう。こういう子こそちゃんとケアしてあげて…って思っちゃうシーンがたくさんある。ラストシーンでステラの友人の少女が男の子とのシーンでは外してた眼鏡を再びつけて、ステラの自然体を受け入れてくれた少年と3人で自転車に乗っているのが印象的。



以下自分用あらすじ

フィギュアスケーターの姉・カーチャが拒食症であることを知ってしまうが、自分がカーチャのコーチに恋していることを黙っていてもらうために病気のことを両親に告げられない妹・ステラ。やがてカーチャの拒食はエスカレートしていき、フィギュアのレッスン中に倒れてしまう。初めはウイルスだと嘘をつく姉妹だがカーチャは大会出場停止になり、ステラは両親に真実を話す。田舎での療養でも目処が立たず疲弊する家族、カーチャは耐えきれずに逃げ出す。スケート場で練習していた姉を見つけたステラだが、拒食のせいで再びカーチャは意識を失う。入院したカーチャは依然心を閉ざしているようだが、姉妹のたわいのない話のうちに再び笑顔が戻る。
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