アベ二ティKazumaAbe

咲 Sakiのアベ二ティKazumaAbeのレビュー・感想・評価

咲 Saki(2016年製作の映画)
3.7
原作はいわゆる”美少女麻雀マンガ”で、萌え系のキャラクターがありえないほどのラッキーで勝ち進んで行く話、だという程度で押さえていた。その実写化として選ばれた手段が”アイドル・新鋭若手女優アベンジャーズ”である。我らがおっぱいアイドル浅川梨奈や暴走フルスロットル・あのちゃんも出るらしいと聞いて観てみた。

内容、言ってしまえばまあよくある漫画実写映画で、クオリティもぼちぼち。特にキャスティング、「”小学生にみえる”設定の役だからここは小学生を当てよう」とか、「初心者役には演技経験の少ないアイドルを〜」と言ったところがしょっぱくて悲しい。ただ完全に役に入り込んだ面々はそれなりにかっこよく、可愛くて良かった。原作キャラに合わせて豊胸手術も考えたとか言う(!)浅川梨奈はやっぱり上手にこなしていて素敵だったし、あのちゃんは少し挙動を抑えながらも本領大発揮な感だった。メガネっ子役の金子理恵とかも最高じゃねーか。涎が落ちる。あとは武田玲奈も良かった。実写版『暗殺教室』『監獄学園』『仮面ライダーアマゾンズ』と観てきたけど、今までで間違いなくベストアクトです。こんなにしっかり泣けて、キャラクター心情をきちんと表現できる女優だと思わなかった。今後の活躍に期待大。

特筆すべきは主演の浜辺美波。あらゆる場面でひたすら”持ってく”子だった。良い意味で耳に残る話し方で、ふとした仕草や表情の作り方も巧み。繊細で抜群の存在感。あざとさは微塵も感じさせず、ひたすら澄んだ空気を画面に吹きこんでいて「この子だけをずっと観ていたい!」と思わせる力に満ちていた。浜辺美波のプロモーション作品としてみたら大成功なんじゃないか。