マーフィー怒りの鑑賞

山猫は眠らない6 裏切りの銃撃のマーフィー怒りの鑑賞のレビュー・感想・評価

3.1
5作目で生まれ変わった感のある山猫シリーズ。現実世界の戦争・紛争を活用した設定に、本格的な軍事アクションを取り込んだ作風を、6作目でも受け継いでいる。アクションシーンではドローンが活躍。リアリティーを重視しつつも前作より派手なアクションを展開。滅茶苦茶にリアリティーを感じさせるわけではないが、低予算作品としては中々の出来。イスタンブール市内、雪山、雪の無い山などロケも様々な場所で行われている。映像的には進歩が感じられたが、内容的には前作のほうが面白く感じた。

クライマックスの戦闘シーンが盛り上がりに欠けたのが残念だった。それと敵のテロリストが、米軍のGPSをハッキングして兵士の位置が丸見えというのも、何故そんな事ができるのかというロジックがまったく説明されず説得力が無かった。そんな事できたら世界中の反米国家・組織がその技術を買いたがるし、米軍はおろか世界的な大問題になるはず。敵側の切り札が強力過ぎる割に、起こる事のスケールが小さく見ていて「???」となった。

監督は前作に引き続きドン・マイケル・ポール。山猫シリーズはずっと2名の脚本家が共通しているが、たぶん原作者としてクレジットされているだけで、シリーズ化してからは3人目の脚本家が実質の担当者だと思う。