1と藍

光の1と藍のネタバレレビュー・内容・結末

(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ー想像力ー
相手の気持ちを想像することが「想いやり」だよね。

ー光ー
“光”と言えば希望の象徴だと思うけど、
沈む光,すなわち夕陽は“さみしさ“や“切なさ”を連想するし,希望とは程遠い。
カメラマンの中森にとって“光“は,今まさに失おうとしているもので,決して“光“は”希望”ではない。(電車の中で,中森が「見えない」と言って視力を完全に失うシーンは泣ける。電車の騒音もまた,絶望感を助長し,見えないことの恐怖が伝わってくる・・・)
さらに,視覚障害者にとって“光”は感じることのできないものであり,“想像“のものだ。

劇中映画のラスト,夕陽のシーンに、どんな音声ガイドをつけるのか…
それが、本作のテーマでもある

『重三の見つめる先,そこに,光』

この“光”は、何を象徴する光なのか。
絶望か、希望か。
むしろ、こんな安直な2択ではなく、
「無(感無量)」かもしれない。
まさに想像力で、自由に感じ取れば良い。
(エンディングのピアノ曲が“絶望”も“希望”も内包したような、スケールの大きい曲で、素晴らしい!)
1と藍

1と藍