チャウ

光のチャウのレビュー・感想・評価

(2017年製作の映画)
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映画館で働いていたので「音声ガイダンス」の存在は知っていたけれど、その世界を想像したことがなかった。これまで私は、映画は「言語」の世界を超越したものだと思っていた。うまく言語表現できない映画こそ素晴らしいと思っていたし、言葉にすると矮小化されてしまう映像こそが持つパワーみたいなものを信じていた(それは今でも変わっていないが)。だからこそ、この映画はすごく辛かったし、この題材を「映画」でやっちゃうんだってことにチャレンジングだなと思う一方、残酷さも少し感じていた。
ただ、今回の映画で、映像も映像で一部を切り取っているし、答えを与えられている。言葉、音声ガイドは、映画を小さくもしちゃう一方、より大きな世界に連れていける可能性も秘めているのだということを気付かされた。想像することの大切さと深みをこの映画自体が体現していて、とても素晴らしいと思った。

映画は終始美しかった。静かで、優しく光が差し込んでくる感じ。

永瀬正敏さんが特に素晴らしかった。写真が命である雅哉の絶望感も苦悩も計り知れなくて、とてもとても苦しかった。樹木希林さんの語りもとても素敵でした。あの方の声といい、語りといい、なんなんでしょうね。

(まだまとまってません)
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