とある街の学生

ユリゴコロのとある街の学生のレビュー・感想・評価

ユリゴコロ(2017年製作の映画)
3.8
ユリゴコロ
それは、心の拠り所。
吉高さん待望の映画だったので、ムビチケ購入して鑑賞。とはいえ、チラシのあらすじ程度の予習で拝見しました。

率直に言って、、考えさせられた映画でした🎬自分の常識や当たり前だと思い込んでいること、生きていること、大切だと思っていること…どれもが揺らぐ、訳ではないけど、それが確実に自分のものと確信できる訳でもない。とにかく、そういう自分の根底にあるものって、当たり前じゃないんだなぁ、その実感が心の奥まで染みて、ちょっと痛い感じ、とでもいいましょうか…。人間は誰しも、尊くて儚くて脆くて弱くて…でもやっぱり愛おしい。あぁ、自分は生きてるんだ、今こうして息を吸って曇り空を見上げて、うん、生きてるって思える。ひたすらそう感じられる作品かなと思います。

中々表現するのが難しいですが、この映画は単なるホラーでもミステリーでもありません。舞台挨拶でキャスト陣が仰っていたように、愛情の物語だと思います。そこに行き着くまでが長く暗く気持ち悪くなることもあるけれど、愛が芽生えたその瞬間から、何とも言葉にできない温かみを感じることができます。

私は原作を読まずに鑑賞しました。それでも十分でした。法律をかじっている者として、必見の映画だったと思います。個人的には、美紗子の幼少期を演じた子役さんと清原果耶ちゃんは演じていて苦しかっただろうと同情してしまいました…吉高さんのサイコパス的な狂おしさの詰まった前半、そして、真のユリゴコロを手放せなくなり愛に溺れた後半、まるで別人のような名演技、是非劇場でご覧ください。
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