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拷問男のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

拷問男(2012年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

2023/04/14鑑賞。49点。
デレクの最後の決断が非常に興味深い。
娘との思い出が頭に浮かんで殺すのをやめたように演出されているが、これがもし端から殺す気なんてなかったとしたら・・・と思うとゾッとする。クレジットでは性犯罪者に対する刑が軽くて殺人犯には重い刑が課せられていることを示す報道が流れるが、もしデレクがそのことを知っていたら・・・。つまり、殺しさえしなければ出所はできるという考え方。
もちろん作中のデレクがそんな判断をできるほど冷静だとは思えないが、ifを考えると実に恐ろしい。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
どこにでもいる普通の男・デレク。
妻・ステイシーとの仲は冷え切って別居中、共同経営者・コリンとのビジネスは経営不振。コリンからは、デレクの弟・トミーが遅刻魔であることを指摘され、デレクは弟をクビにすることに決める。

そんなデレクにとっての癒しは、ステイシーと一緒に暮らす娘・ジョージアの存在。
ある日、ジョージアが行方不明になる。
寝室の窓が壊れており、何者かがそこから侵入してジョージアを拉致したようだった。

ハリス刑事主導で警察による捜索が始まってすぐ、ジョージアの遺体が見つかる。

半年後。
ジョージアの死を引きずって彼女の幻覚・幻聴に触れるデレクは、廃人同然の生活を送っていた。
気分転換にパーティーでもしようとトミーから声をかけられたデレクは彼の家を訪ね、トミーが隠していた日記に好奇心が湧いて中身を見ることなく持ち帰る。

日記を読んだデレクは、トミーがジョージアを殺害した犯人であり、その他にもたくさんの子供達を手にかけていた事実を知る。

デレクは医者や知人たちと雑談をしながら、【人間が耐えられる痛み】についてそれとなく聞き出し、復讐のためにトミーを拷問することを決意する。

「自宅でビリヤードをしよう」を口実に自宅へトミーを呼び出すと、睡眠薬入りのビールを彼に飲ませる。

眠ったトミーの気管を切開して声が出ないようにし、彼の頭と体をビリヤード台にボルトで固定する。
そして、6日間にわたって拷問をし続け、最後に殺すと宣言するデレク。

一方捜査を継続するハリス刑事は、ジョージアが消えた夜に不審な人物を見たという目撃者から話を聞き、似顔絵を作成。
その顔はトミーにそっくりだった。
ハリスはデレクを訪ね、トミーが犯人かもしれないことを伝えて居場所を知らないか質問する。
「旅行中なのかもしれない」とデレクは答え、ハリスは家から出る。

全ての指を切断、有刺鉄線を肛門から入れて腸にまで押し込む、膝を砕く、右手の切断、電話帳を腹に置いてその上から何度もハンマーで叩きつける、歯を抜く・・・地獄のような拷問が続く。

デレクはコリンを呼び出して自分のやったことを見せ、コリンはハリスに通報する。

ハリスは部下を率いてデレクの家に突入。
ジョージアとの思い出がフラッシュバックしたデレクは、弟を殺さず生かしたまま刑務所に送ることで生き地獄を与えることにする。

ハリスによって逮捕されたデレクは、ジョージアの幻覚を見る。

その後保護されたトミーは25年の刑期で服役し、デレクは事情が考慮されて3年の刑期が求刑される。
※クレジットでは、子どもが被害者になった殺人事件・性犯罪に関する報道がランダムに流れ続け、その中の情報からデレクとトミーの判決がわかるようになっている
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