浦野いす

散歩する侵略者の浦野いすのレビュー・感想・評価

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
4.8
タイトルお洒落〜
良くも悪くも思っていた以上にずっと黒澤清で良かった。今までの作品を振り返ったような姿勢も見える。黒沢清の映画には基本的に演出は素晴らしいのにテーマを語る上で何か一つ必要な物が欠けている独特さがあり、それがいつも多くの観客を突き放してしまう部分があるのだ。今作にも一貫してそれはあるのだが(それが何であるか断定出来る自信は私には無いが)、宇宙人という特異の存在がそれを上手くマイルドにして良い具合の黒沢清の世界観を際立たせられていると思う。
終わり方も好きだった。万人受けかどうかは分からないけれど、愛のテーマは私に特別良く刺さる。
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