イチロヲ

ラブ・ウィッチのイチロヲのレビュー・感想・評価

ラブ・ウィッチ(2016年製作の映画)
4.5
真実の愛を追い求めている美しい魔女が、土着のサタニズムが根付くカリフォルニアの町で、様々な男を相手に愛欲を貪っていく。リビドーとサタニズムの相互関係を用いて、現代の魔女の生き様を綴っている、エロティック・ドラマ。

端的に言うと、自由意志のもとに魔術を利用している女性による、性のアドベンチャー劇場。「性のエネルギーこそ、生きるための活力である」という精神を根底にしながら、男の人生を破綻させてしまう、魔性の女のドラマが繰り広げられる。

主人公の魔女からファンタジーを処方された男たちは、その効果が切れた途端、生き甲斐の喪失という離脱症状に苦しめられ、たちまち枯れてしまう。主人公は自分の体液を主成分とした惚れ薬を自作して、健気にも愛の模索に勤しんでいく。

サイケ調の美術とエキゾチカ系の音楽が印象鮮烈であり、60年代セクスプロイテーションへのオマージュが伝わってくる。長髪を前方に垂らした状態がデフォルトなので、ヌードを拝ませてくれないが、キャラ作りのケレンミを堪能することができる。
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