みなみ

劇場版ポケットモンスター キミにきめた!のみなみのレビュー・感想・評価

3.3
2023/10/1
 ポケモン映画20th記念作品、らしい。この年(2017年)から、劇場版ポケモンはテレビシリーズ(或いは現行のゲーム)とは別世界路線に舵を切り始めることになる。その一作目と考えれば、実験作とも言えるか。
 さて、どう解釈すればいいのか。

 イフ?
 メタ?
 アンチ?
 それとも雑ダイジェスト版?

 少年時代の耀きは眩しすぎる、という老人の台詞や、これまでとは明らかに別の世界線での別の仲間との出会い。極めつけは「ポケモン」がいなくなったような、灰色の世界の暗示。「もういい加減卒業しろよ」、みたいな冷や水を浴びせかける作品ではないと思うが、「子ども」から「大人」になってしまったかつての視聴者たちへ向けたメタ的なセリフがある事からも、ある種の記念作なのだろう。
虹色の勇者としてホウオウに遭う、というストーリーラインと、ポケモンマスターになるとか仲間との冒険だとか全てのポケモンと友達になるだとか、(これはアニポケ最終回、サトシ引退回(流石に見た)でも何度も言っていた気がする)大まかな目的や物語の導線がブレブレな気がして、あまり乗れなかったというのが正直なところ。
 うーんしかしあとから観てごちゃごちゃ言い出すのもなんか違う気が。
リアルタイムで見たかった。

 今回限りのオリキャラ? は謎髪型のマコトが好き。女子らしい仕草(ポッチャマ抱えるとことかエンテイを恐る恐るのぞき込むとことか)と、演技の良さが光っていたと思う。

 色々と趣深い作品だったのは間違いないが、少々内容を詰め込み過ぎでは、とは思った。
みなみ

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