「コードネームはクローディーヌ」と名のる若い女子に吉野で出会った海部がそれを旅の雑誌に書くと、「私こそクローディーヌ」と書かれた手紙が編集部に届く。俳優でもある海部は狂言仕立ての不条理劇にとりかかり、従姉や女性編集者に励まされながらも、二人のクローディーヌのことが気にかかる・・・。 セミ・ドキュメンタリーの前作『熊野から』を原点として劇映画に変貌した続編。折口信夫の「死者の書」に導かれるように若きヒロインは二上山をめざす。新宮、吉野、熊野、難波、三輪、二上山と更に舞台を拡げ、神話の世界に入っていく。