「演技と演出は良いだけに」
最後まで引き込まれる展開だけに、どうしても腑に落ちない終わりは個人的に残念。
この腑に落ちなさ、モヤモヤ感はどうも是枝監督が観客に重盛の感覚を味わってもらいたいからの演出らしい。
三隅はいったいどっちだったのか？
モヤモヤする…
演技は特に役所広司と斉藤由貴が見もの。
主要キャラではないが、斉藤由貴のやばい人の目と表情は秀逸！
役所さんはオープニングの火に照らされた表情が狂気と悲しみを合わせなような感じで、すごく良かった。
そしてその演技と監督の演出が最高の形で表現されたのがラストの役所広司と福山雅治の対面シーン。
役所さんの顔とガラス？に映り込む福山の顔が重なりながらセリフが進んで行く。
ここはもう一度観て、その意味を咀嚼したい。
割とよくある事件の展開なので、普通に展開してもシンプルすぎてつまらなくなる可能性大なので、観客に全て委ねるやり方はいいのだろうが、ただ、やっぱり事件の全てを霧に包んでいることで面白みが欠ける部分もあると思う。星3.5
