ひよこまめ

三度目の殺人のひよこまめのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
5.0
重厚ながらわかりやすく作られていて、大変考えさせられた。

真実というのは突き詰めて行けばその人の心の中にあるもので、誰にもわからないし、わかりようもない事ではある。
でも、だからといって「しょうがない」「これでいい」と諦めてしまっては絶対にダメな事がある。

「殺人」と言うのは、どのような理由があれ罪であり、裁きの対象になる。その裁きの結果として「死刑」という「殺人」が行われる矛盾。
この映画のタイトル「三度目の殺人」が「死刑」を指していることは明白。では、その「犯人」は誰なのだろうか。答えが出なくても、考え続けなければいけないことだと思う。

最後の接見の場面で、三隅と重盛の間の境が徐々に曖昧になり、重なり、離れていく表現には鳥肌がたちました。
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