まとまりのないヤクザアクションより、軍人アクションの方が好きな私だが、鬼邪高のアクションは、洗練されてはいないのに、彼ららしさがあって、魅力的に感じる。演者さんが、色々考えてアドリブを駆使し作り上げたらしい。自由に発想できる環境が俳優にも映画にも必要不可欠で、それが、彼らを映画をもっと見たい！と思わせるのかもしれない。
雨宮兄弟のバイクアクションは燃える。しかしこれを中盤に持って来ざるを得なかったのは残念。雨宮兄弟のアクション後、スピード感が一旦下がり、終盤に向けてまた上げてくので、その落差によって、雨宮兄弟のアクション後のシーンがとろく見える。勿体無いが仕方ない。これは第2作目で、3への橋渡しの作品だから。
その所以もあり、本編ではストーリーはなかなか前に進まない。エンドロール入ってからが怒涛の情報に驚愕。エンドロールの勢いで本編作ってくれたら、3は要らなかったのでは？と思ってしまうほど。
映画って、無駄を省いてテンポを大事にするのが定石だと、洋画監督のコメンタリーを聴いてて思う。しかし、ハイローはその基準からすると無駄が多すぎる。無駄、無駄、無駄。でも、それが日本風で、日本のシリーズものの作り方で、日本の文化なんだと思う。
出し惜しみしなくても、ファンはついて来るのにと、特にスモーキーに関して思う。どんどんストーリーを進めることをどうして躊躇するのか、分からない。ネタ切れなのか？？？私にはそうは思えないが…。
そしてもう１つがカメラワーク。ルードボーイズはかなり面白く撮れてる。時々主観の映像が混じったりして、パルクールの見せ方としてはよくある方法だけど、使わない手はない。しかし、他のグループの肉弾戦は見辛いシーンが多々あった。マンネリ化気味な部分もあった。
ルードボーイズの戦闘に関しては、動きに個性をつけすぎて理屈を放棄してる部分はあるが、個性が無いよりよっぽど良い。それに対して、ホワイトラスカルズは、白い服着てないとホワイトラスカルズかどうか分からなくなってしまう。動きに個性がない。沢山のグループを出すのだから、もっと練る必要があるのではと思う。
鬼邪高は、理屈を放棄せず、個性を出すことに成功している。しかも短い時間で（出番が少ない為）。ここは本当にとても高く評価したい。
序でに触れておくと、三王連合会の場合はドラマにおいてもほぼ主役のような立ち位置であるし、彼らのスタイルはそこで知らしめられているので、今更差別化を図る必要はない。（なので比較の対象から外れる）
ダウトの場合は、無個性が個性になる。彼らの黒がその象徴である。それに紛れるマイティーウォーリアーズは、個性を派手につけることで、ダウトと差別化を図り、動きの面では、SWORDと敵対する動きをしているのでパッと分かる。敵を描くのは、SWORDを描き分けるより容易なのだろう（？）
総括をすると、、
雨宮広斗のイケメン度が、前作、前々作、の増し増しの増し増しになっており、私たちは平伏すしか出来なかったということ。
