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HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKYのnobuoのレビュー・感想・評価

HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY(2017年製作の映画)
4.0
俺の知る限り、映画史上最も「USB」という言葉が無駄に飛び交う作品。たまには「データ」とか言えや!それはともかく。
EXILEグループ総帥・HIROさんが持つ「純粋さと言う名の狂気」が爆裂した劇場版二作目(レッドレインも含めれば三作目)。続編「ファイナルミッション」も続けて観たが、結果的に二作目の本作がシリーズ中最高傑作だったと思われる。奇しくも一部スタッフが被っている「るろ剣」と同じように。

前作よりも更に増えたアクションシーンの引き出しには感服。アバンタイトルにおけるGoProを活用したらしき工場屋外でのパルクール、西部警察のスタッフが作り上げたカークラッシュが特に見事。この二箇所は洋画アクションにも負けていない。
そしてラストバトルの大乱闘に至りテンションは最高潮。舞台となる廃駅・廃車の美術面における造り込みが素晴らしいし、タイ映画の影響を思わせる横スクロール格闘や長回しも圧巻だった。
シリーズもの映画の幕間は次回への引きが残念になりがちだが、その味付けも美味い。「コマンドー」におけるシュワちゃんの名言「オッケーイ!」、或いは「300」で敵国の使者を井戸に突き落とすレオニダス王を彷彿とさせる潔さ・爽快感には震え上らざるをえない。

「とにかく役者を格好良く撮ろう!」という努力が、結果として格闘のバリエーション・楽しさ・見やすさに繋がったのかな?
是非監督には劇場版仮面ライダーに関わってほしい。坂本浩一監督あたりのノウハウを貰えば、世界に打ち出せるアクションヒーロー映画が作れるはず。


まあ、相変わらず突っ込み所は多い。そもそも製作陣にストーリーの穴を埋める気がさらさら感じられないので、その点は置いておくとして...
(この世にはまともなストーリーが存在せずとも成立しうる映画がある。てらさわホーク氏の「シュワルツェネッガー主義」から俺は学んだ)

本作は紛れも無いキャラ推し映画でもあるが、その点においては第一作の方が優っていた。
飽和気味のキャラの中で一番目立っていたRockyが、よりによって特に残念。「女を守る云々〜」って何度言えば気が済むんじゃ!一度言えば伝わるわ!
スモーキーの無言空見上げ天丼もシュールすぎて笑うしかない(続編を観た後だと笑えないが)。窪田正孝のスケジュール合わなかったのかな?
大人気キャラ・琥珀さんも髪型チェンジ+正気に戻ったことで個性を失ってしまった気が。でもカーアクションの際に頑張っていたので許そう。パソコンに弱くてUSBの使い方がわからなかった疑惑も無視する。
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