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マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白のhisaukのレビュー・感想・評価

3.5
2003年、マダム•ベーは脱北したが中国の貧しい農家に売り飛ばされてしまう。
農家である夫の家族を養い、北朝鮮に残してきた夫や息子達を養うため脱北ブローカーや麻薬に手を染めていた。

ドキュメンタリー映画。

北朝鮮に残してきた息子たちを案じ脱北させ韓国に呼び寄せる。

そのためには危険な旅をする事になる。

苦しく、辛い話だ。

日本での何不自由なく生きている私にとって衝撃だった。

北朝鮮の人たちが幸せを求め命をかけて脱北している事は知っている。

脱北させた息子達、そして脱北の予定には無かった夫との生活。

中国に残してきた夫。
彼は彼女の全てを知っていて、息子達のために自分の子供は作らなかった。

長い間、母親と離れてくらしていた子供達。
中国に行かせないと言う長男。
脱北も反対していた彼。
彼は韓国でのスパイ嫌疑をかけられ国家情報院から厳しい取り調べを受ける。

子供の想いとは裏腹にマダム・ベーは中国の夫の元に戻ろうと考えている。

子供達との再会後も彼女は結局大変な思いをしている。
韓国で家族を養い、中国の夫に仕送りをする。

彼女は幸せになったのだろうか。

ラストシーンのマダム・ベーが歌う姿が切なすぎる。

ユン・ジェホ監督作品
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