だいき

夜明けの街でのだいきのレビュー・感想・評価

夜明けの街で(2011年製作の映画)
2.0
一生続く地獄。

2時間、特に盛り上がることもなくダラダラとしており退屈。
一応サスペンス的な要素もあるが、ほとんど重みになっておらず、本当にただの不倫話。
不倫話でも、『失楽園』のように見入ってしまう作品もあるのに、本作はそんな魅力が無い。
ラブシーンもあるが、全く官能的に感じないのも致命的。
原作にあるであろうこと細かな描写を映画に反映できてないのが残念。
主人公が地に堕ちていく様子が半端で話が飛躍的になっている。

不倫している男を第三者の目から見ると、どれだけみっともないかが分かる。
主人公の渡部が冒頭から言っていた通り、「不倫なんてバカな奴のすること」には間違いなく同意。
仕事も順調、幸せな家庭もあるのなら尚更。
しかし、深田恭子に誘われたなら仕方ないと思ってしまうのが本作の大きな失敗。
せっかく岸谷五朗や木村多江という如何にも不倫にぴったりなリアルな役者を使っているのに、深田恭子はキャスティングミス。
あんなに綺麗な派遣社員がいたら、最初の会社で既に結婚相手見つけてますよ。

結局、不倫と過去の事件について全然噛み合わないのが良くない。
原作では不倫か事件を上手く絡めているのだろうが、本作に至ってはミステリーはお飾り程度。
渡部の幼稚な行動に呆れ果てるばかりだし、秋葉は身勝手にもほどがあるし、奥さんはもう少し早めに怒ってもいい。
深田恭子が「まるで2時間ドラマみたいでしょう?」と言った事件の真相が本当に2時間ドラマ以下のオチでビックリ。
不倫の末路を知るには良い映画だと思うが、せっかく東野圭吾なんだから、もう少しミステリー要素が欲しかった。
だいき

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