『ルポールのドラァグレース』シーズン6の覇者、ビアンカ・デル・リオを主演女優／男優に据えたコメディで、ほかにアリッサ・エドワーズ、シャンジェラ、ウィリアム・ベリらの人気クイーン、そして御大ルポールも登場する。
才気に溢れるが色気はなく、新鮮味に欠けるおばさんキャラのビアンカに、果たして『次世代ドラァグクイーンの象徴』という称号がふさわしいかは意見の分かれるところだと思うが、実力とパーソナリティが安定している分『プロジェクトの顔』は、任せやすいのだろう。
彼女の美しさを最大限に引き出す（または粗を隠す）パッキパッキの照明が冴え渡り、作品のポップな印象を増幅させている。
泡沫的で、観た端から忘れていくような内容だが、ドラァグレースから派生したひとつの成果として楽しむのには、おすすめ。野暮なことは言いっこなしなのだ。
