bnft

夜明け告げるルーのうたのbnftのレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
3.5
作品で表現される個々のエモーショナルなモチーフはよく消化されて、その積み上げで感情を揺さぶる力は確か。絵も独特なアニメーション的な快楽に満ちている。

しかし、今くらい時期の「311後映画」物語の枠組み、アニメ的道具立てが2017年の今見るものとしてはありきたりで既視感があり、人物構図や全体の話の流れの予定調和な驚きの無さが、劇場をでてからすっと直後の熱を冷やして、「あ、感動じゃなくて感激しただけだ」って思わされてしまう。
マインドゲームの監督として見に行った期待は満たされない、動きの個性を味わうに留まる映画だった。

なんでせっかく映画なのに「お話を作んなきゃ」みたいなストーリーになってしまうんだろうアニメって。

見てる間は画面を見てるだけで嬉しくなってくるような、ほんと楽しい体験だったんだけど。
bnft

bnft