アベ二ティKazumaAbe

劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディングのアベ二ティKazumaAbeのレビュー・感想・評価

4.1
なかなか良かったですよ!というのが最大の感想。観ていてとても清々しい気持ちになる佳作。

普段のエグゼイドよろしくコラボ(今回はVR)を上手く料理しきれてないかも…とか、TV本編の展開を見ていたはずのラスボス、もっと対策とか打たなかったのかよ!とか思うところはいろいろあれど、一番は最終回である劇場版で「患者に寄り添う医者ライダー」というところに回帰していたのが大きかった。このおかげで非常に感じの良い幕切れになっていました。

作品を彩る映画限定ライダー・風魔の掘り下げも割と丁寧で良かった。難病である娘の幸福を願うあまりに悪に身を委ねてしまう父親という、劇場版だからといってコンセプトからぶっ飛び過ぎないキャラクター像に好感が持てた。

あとは最強フォームでのアクション、やっぱ格好良かったですね。変身音声が流れた時はやや感動を覚えたほど。主観っぽい映像も粋だったが、強いて挙げるならそのフォームで勝つ理由づけがもう一越え欲しかったかなと。無敵モードだから打ち倒せました!では少し寂しかったかも。個人的には、ここで他ライダーとの外連味ある協力プレイがあれば最高だった。

予告から推測し得るようなシビアで辛い展開こそ無いものの、一年間『仮面ライダーエグゼイド』を追いかけ、ジェットコースターみたいな怒涛の展開に振り回されてきたファンに向けたエピローグとして非常に満足度が高い。鑑賞中気になった点はまだ現行の本編で補完されていくのだろうか。製作陣が示すように、”今後の展開を知ることで評価が変わるかもしれない点”も非常に興味深い。これからの放送分も最後まで追い続けたい。