すみりお

羅生門のすみりおのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
3.5
決して自ら進んでみたわけじゃないけど、改めて鑑賞して良かったって思う一作
名作だし、黒澤明監督だし、普通に期待してたけど
汚い人間の内情が描かれていて見ていて結構苦しかった。
自分にもこういうことあるな
自分さえも誤魔化してしまう時、
何が何だかわかんなくて善人ヅラしてでも結局周りと変わらず最後は一生懸命償おうとする時、
人間が信じられなくなる時
とかいろいろ。

人は弱いから嘘をつく

そんな言葉がやけに自分の中で響いた。
お坊さんの最後の人間を信じていけそうだという言葉には光を感じ、
捨て子の着物を剥いでいった盗人の結局は誰かがやるんだという言葉にもなんか納得してしまい、
感情がついていくのがやっとな映画でした。

個人的な悪役はあの女の人ですね
涙は女の武器だと
そう見られてるのがすごい癪
そしてそのイメージを利用してやろうとする人もどうかしてると思う

自分はせめて自分自身には嘘をつかない
そんな人間になりたいとおもった
深イイ一作
すみりお

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