KatsuyaImai

サスペリアのKatsuyaImaiのレビュー・感想・評価

サスペリア(2018年製作の映画)
4.9
Production Designer: Inbal Weinberg 素晴らしい美術。セット、装飾、衣装メイク全てが想像を絶する出来栄え。
オリジナルは極彩色だったが、今作は限りなく彩度を落としたデザイン。
メインの学校はイタリア・ヴァレーゼにあるGrand Hotel Campo del Fioriという廃墟。外観には特徴的な青いチポリーノ大理石の柱を建て込んでいる。ウィーンのロースハウスを参考にデザインされたそう。ロビーにも同じく青い大理石を基調に、既存の柱を覆うように加工されている。
大広間はもともと三方がガラス窓の部屋に大きな鏡の壁を設置。印象的な木の床は、写真など確認する限り恐らく現地のもの。
ガラス張りの部屋はたぶんサウンドステージに建てられたセット。あえて鏡を帯状に配することによって歪んだ像が得られるという、これまた秀逸なデザイン。
学校の表のベルリンの壁は、美術大道具による建て込み。
その他あげるときりがないが、奇妙で不気味でそれでいてため息が出るほど美しい世界観。
Inbalさんは「スリービルボード」も手掛けた美術監督。今度色々と話を聞いてみたいと思います。

美術もさることながら芝居、撮影照明も最高でした。もうぶっ飛びました。
KatsuyaImai

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