Auralee

サスペリアのAuraleeのネタバレレビュー・内容・結末

サスペリア(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

アルジェント版サスペリアが好きなので楽しみにしてました。グァダニーノ版は賛否両論あるようだけど、私は大好き!
観終わってみるとこれってある意味「舐めてた相手が最強だった」っていうジャンル映画でもあるよなあ。

ホラーであり、社会的な背景が盛り込まれてるのでオリジナルにはないリアリティもあるんだけど、ストーリー展開が選ばれし者が運命に導かれて真の姿に目醒めるって英雄譚のノリ。スージーがいつ自分が三大魔女の一人である嘆きの母だと自覚したのかは分からないけど、少しずつ変容していく様子にゾクゾクしたし、マダム・ブランは彼女を導いていくうちに同類だと気づいていたんだろうけど、スージーとしての彼女を護ろうとする姿にはロマンティックなものを感じてしまった。

エモーショナルな音楽の使い方はぐいぐいと感情を揺さぶってくるし、彩度の低いトーンで描かれた光景が最後には真っ赤に染まるのも凄いカタルシスだった。うわあ、サスペリアどころかこれ魔女三部作だったよ!って心の中でスタンディングオベーションしてました。
ティルダ・スウィントンがグァダニーノ版サスペリアをオリジナルのカヴァーバージョンだって言ってるけど、ほんとそれ。アルジェント版へのリスペクトと愛に溢れているけど、自分たちの創作性を信じてもっと上を目指そうって心意気も感じました。
いやー、年明け一本目から凄いもの見てしまった。これは映画館で観て良かった〜!
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