サトモリサトル

この子を残してのサトモリサトルのレビュー・感想・評価

この子を残して(1983年製作の映画)
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木下惠介監督後期の作品。
広島に比べると少ない印象の長崎原爆を描いた作品。
基本的に淡々と進んで正直少し怠いなあと思っていたら、物語がラスト10分でガラリと表情を変える。
『ひろしま』や『黒い雨』のモノクロ画面で緩和されていたものがカラーで表現される強烈さ。
エキストラの人達が演技とは思えない。
有名な原民喜の詩『水ヲ下サイ』に木下忠司による印象的なメロディがつけられて歌われる。

今この時代だからこそ改めて伝えていかなくてはいけないこと。
このラスト10分だけでも見る価値がある。