公開時劇場で。
メラニー・ロランの監督作品ということで楽しみに劇場へ。
逃避行というよりはその中でのヒューマンドラマ。エンタメ性なしのハードボイルドなヒューマンドラマに仕上がっててメラニー・ロラン監督めちゃくちゃタイプだった。意表をつく演出だったり差し色だったり見せ方だったり画的にも好み。終盤の長回しもセンスいい。
余命わずかでこの展開ならという期待を裏切られてしまうロイとロッキーの行く末。冒頭の嵐をすっかり忘れていた。
ロイとロッキーの絶妙な距離感。お互いがお互いを希望とし、真っ当な世界で生きていない者同士の切なさに苦しい。
髭面で不器用で無骨な雰囲気を漂わせつつ、ロイの根底にある優しさがベン・フォスターから滲み出ててとてもいい。
ロッキーが不憫すぎてつらい。エル・ファニングの引き出しがすごすぎて余計につらい。