ナイトリッチ

アトミック・ブロンドのナイトリッチのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
4.0
★冷戦時代のイギリスの女スパイ・ロレーンが、奪われた機密情報を巡って東西ドイツ旅行をしつつ、裏切り裏切られ、殴り殴られ、殴り返すお話。

#ミュージック・ビデオを観てる感覚でさらさらさら〜〜っと観ちゃった。サウンドトラックと流れてくる映像すべてがかっこよくて。

#女スパイって格好いいけど、男スパイと比べると局面においてはドジな部分も少々あって可愛げがあるみたいなイメージがあったのよ。
そんな可愛い女スパイも良いけど、良いんだけど、でもTHE 強い女が観たいっていうお友達には絶対おすすめです、アトミック・ブロンド

#もうね、ガンガン肉弾戦で大男を殴りにいき、殴られて鼻血を垂らしほっぺを腫らしながらも息を切らして殴り返しに行くロレーンちゃん、強い

#強い女がとにかく強いっていう映画、素晴らしい。強い女は最高だ。

#戦闘描写が生々しい。
女性ってどんなに頑張っても、やっぱり基本的には鍛えた男性には勝てないでしょ……美しい女スパイが頑張ってぶん殴ったって、ゴリラみたいな男には効かなそう……って思ってしまう。
でもね、ロレーンちゃんは基本的にはピストルでバン!か、ワインの栓抜きや鍵なんかを手に仕込んで目や首や急所をめった刺す!か、龍が如くみたいにとにかく手近な物を掴んで頭をぶん殴る!んですよ……そりゃあ大男も怯むよっていう戦い方をする。

#ロレーンちゃんがまたもうシーン変わる度にお洒落も変わるんだけど、すべての服装がかっこよくって!!!
ピンヒール、ブーツ、コート、サングラス、ドレス、部屋でのラフなだぼだぼセーター、全裸、途中の黒髪変装、全部が良い。すべてが良い。
で、男らしく煙草スパーッのウォッカぐびぐびですよ。痺れちゃうよ。目が喜んでいるのをまざまざ感じた

#いやね、スパイものってスパイがセクシーだから、絶対恋愛要素が入ってくるでしょ?
だから、上司から協力するようにって言われた男・パーシヴァルとどうせイチャつくんだろうよと思って観てたんだけどとんでもない……フランスの新米スパイの女の子とイチャつくんです……というわけで、可愛い新米女スパイとロレーンちゃんのレズセックスシーン最高に良かった……

#男女の恋愛が絡んで、男の人とイチャつく描写があると、どんなに果敢に大男に殴りかかる男らしい女スパイでも、何かやっぱりひとりの女性でしかないっていう、“女らしさ”ゆえの弱さを私は感じてしまうんですけど、
新米女スパイちゃんをクレーバーに抱いて侍らせてるロレーンさま……男らしさが凄まじい……新米ちゃんが吐く睦言に答える姿も雄々しくて、でも女性の美しさ・色っぽさもあって、胸が変な風にくすぐったくなった。とても良い。

#新米女スパイちゃんは割とロレーンにメロメロな一方、ロレーンは割り切ってる感じがある印象だったけど、新米女スパイちゃんの顛末を知った時めちゃくちゃ放心してたロレーンが愛おしくて……関係性がとても良い。萌えるってこういうことを言う

#イギリス所属のスパイ・MI6かと思いきや、ロレーンちゃん、氷水風呂に浸かりながら終始ウォッカを飲んでいるから薄々ロシアスパイ・KGBでは!?からの、KGBに機密情報を受け渡そうとしてやっぱりね〜〜!と思わせておいてのアメリカ所属スパイ・CIAだったっていう。
騙し騙されの連続。

#ロレーンの上司が『裏切りのサーカス』のトビー・ジョーンズ!スパイものにこの人が出てると嬉しいんだよね!
トビー・ジョーンズは組織栄えします。
というか調べたらこの人、ハリーポッターシリーズのドビー役もやっておられたんだね!?びっくりぽん

#で、CIAの上司が『10クローバーフィールドレーン』のキチガイおじさんことジョン・グッドマン……この人、演技の幅がすごい

#「女王陛下のお茶会には何を着て行ったらいい?」の時の煙草スパーッが一番ツボにくるセクシーさでした…