【じぇれのレビュー】
2020/03/10 03:47
【信念がぶつかり合うエンタメ史劇】
直流か、交流か？ 19世紀末に巻き起こった《電流戦争》。トーマス・エジソンとジョージ・ウェスティングハウスによる開発合戦は、若き天才ニコラ・テスラも加わり、仁義なき戦いと化す！
いかにもアカデミー賞狙いの題材ですが、実にエンタメ的な仕上がりで驚きました。
日本で公開されるのはディレクターズ・カット インターナショナル版だそうで、序盤から矢継ぎ早にエピソードが積み重ねられていきます。
しかも、カメラワークが凝っていて（正直やりすぎなほど）、アメコミのページをめくる感覚に近いエンタメ感です。
この感じ、私は好きですが、賛否わかれるのも納得かなぁ。
また、ハイテンポでやや軽めのストーリーテリングの果てに露わになる天才達の想いは、本作の見どころの１つ。
曲者実力派俳優達の細やかな芝居にも支えられ、なかなか感動的な終幕となりました。
アカデミー賞的な高尚さを望むと肩透かしを喰らいますが、エンタメ史劇として観れば十分楽しめます。
私達の文明の基礎である電気とその成り立ちを知り、常識の枠を取っ払うことの大切さを学んでいただければ。
※ベネ様は、エジソン役でもいつものベネ様でした(笑) まぁ、お上手ではありますが。
