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エジソンズ・ゲームの裾のレビュー・感想・評価

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)
4.0
久々に劇場行ったな。やっぱり映画館が好きだ。ロビーの甘ったるいポップコーンの匂いも、隣の誰かの囁き声も、知らない映画の予告編も、エンドロール後ゆるやかに暗くなるスクリーンも、整然と並ぶ公開予定作のチラシも、全部含めて。

土曜だと言うのに帰り道にはもう静まり返っていた映画館で観たからそう感じたのかもしれないけれど、思ってたのより何倍もつめたくて、くらい質感の映画だった。喜びや慈しみはほとんど描かれず、どうしようもないくらいの人の葛藤と懊悩はあって、ある意味現実的でとてもリアルではあった。

誰かの成功の裏には誰かの挫折があり、敗北があり、喪失がある。世界が明るくなればなるほど、人の影は色濃く、深く。



いや、てか、そんなことより推し俳優がまた陰気で偏屈で変人で超常頭脳のインテリ役やってるが。そろそろカンバーバッチ様がくだらないギャグ飛ばしながらパンイチでスクリーンを駆け回る作品とか観たい……観たくない?
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